2012年5月11日金曜日

まいぺーすde。〜アメリカ医学部留学日記〜 貧困層≒高肥満率


うちの Medical School があるところは貧困層の率が高いところです。近所の巨大スーパーに買い物に出かけたのですが、そこで見受けられる顧客にこんな特徴がありました。

々人の割合が高い
移民の割合が高い
H酲率が異常に高い

貧困層と人種が密接に絡み合っているのは残念ながら非常によく知られたことですね…。アメリカのそれはまさにカースト制度に近いものがあると思います。さすが、貧富の差においてナンバーワンの先進国ですw

一方、貧困層と肥満率の関係は日本ではあまり知られていないことだと思います。なので、それについてちょっと言及してみます。

普通、日本人の感覚からすると、

貧困 ⇒ お金がない ⇒ 食べ物が足りない ⇒ 栄養失調・痩せている


うつ病の論文文

というイメージがあると思います。お腹一杯食べられないから、安いコンビニのおにぎりや弁当で食事を済ませてしまう、とか。ところがアメリカでは逆なのです。そう、貧困層ほど肥満になりやすい…!なぜか。一番の原因は、健康的な食品(新鮮な野菜・肉・海産物)ほど値段が高く、不健康な食品(フライドポテト・フライドチキン・ハンバーガー・加工食品)ほど安いからです。また、すんでいる地域にも問題があります。子供を例にとります。富裕層は安全な地域に住んでいるため、子供は外で遊びやすいです。スポーツなどの習い事もする子供がほとんど。一方、貧困層は危険地域に住んでいることが多いため、子供が外で遊べる環境にありません。習い事をさせ� ��余裕もない。すんでいる家も、その日暮らしをしていれば、料理をできる環境にないので、どうしてもファーストフードに毎日頼ってしまいます。


私は罪悪感(毎日ミラー)に対応しています

よって、富裕層ほど肥満率が低く、貧困層ほど肥満率が高い、という現象が出てくるというわけです。驚くほど一目瞭然なほど違います。引っ越す前まではおしゃれで素敵な街に住んでいたのですが、そこは富裕層・学生・専門職(研究者・医者など)が多くすむ場所でした。街中を歩いても、そこまで目に付くほど太った人に会うということは少なかったです。一方今の街はそこらじゅうに肥満の人がいる…!しかも有色人種に肥満の率が高いです。うーん、悲しくなってきました…。生活習慣だけが原因じゃないのです。

ちなみに。

医学的に Overweight と Obese は別物です。和訳するとどちらも「太った」とか「肥満」になっちゃうんですが。BMI値によって決められているのですが、区分わけもアメリカと日本は違います。

■アメリカの場合
Overweight:BMI値25以上〜30以下 =人口比 74.1%
Obese   :BMI値30以上      =人口比 39.2%


肥満の割合

■日本の場合
Overweight:BMI値23以上〜25以下 =人口比 22.4%
Obese   :BMI値25以上      =人口比 1.6%

(引用 The Consumer, Obese Chart 2005)
(但し、上記の日本人口比%はアメリカと同じくBMI値25−30、30以上での計算)

一般的に Overweight(太った)の場合は運動や生活習慣の改善でよくなるけれど、Obese(肥満)になると心臓病・糖尿病が当然のようにくっついてくる、どうしようもない状態と見られるらしいです。Obeseの割合は、日本人には100人に1人か2人ですが、アメリカだと10人に4人…!この率が、貧困層と富裕層で大きな差がでるの項目です(Overweightはそこまで差はない)。たとえば、富裕層だとObeseの率が20%なのに対し、貧困層だと50%にもなる地域があるとか…。えーと、ちなみにこれ、BMI値30以上ですからね…(日本みたいに25だったらどんだけいるんだろうと恐ろしくなります・汗)


ちなみに、BMI値40以上は Morbidly Obese と分類されます。って、どんだけww… Orz

結論。アメリカの肥満問題を解決するには、食生活だけでは無理。社会問題を一緒にどうにかしないとダメ。

うーん、重症の国民病ですねぇ…



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