健康不安社会の中での科学リテラシー(左巻健男のある日の学習記録)
法政大学の課外教養プログラム3/21(水曜日)のための学習の一環でツイートしたものを以下に挙げておきます。
◎課外教養プログラム◎3/21(水)13:30-15:00 外濠S204 「科学リテラシー」を考える−サプリと食べ物と健康を例にして ・その食べ物、本当に体にいいの?・天然・自然のものは合成のものよりいいの?・そのダイエット法、本当に有効?・そのサプリ、本当に有効?
不安社会では恫喝産業が流行る。代表は宗教、教育、医療。その中にインチキやもうけ主義が入り込んでいる。
抗生物質は風邪などウィルス性には効かない。風邪そのものに効かないのに抗生物質をよく処方されるよね?患者が求めるからか?
抗生物質を使いすぎるといろいろな細菌に耐性ができてしまうという弊害があるよね。
なぜ男性のリスクテイカーである
風邪で喉に炎症があるときはその「ぬぐい液」を調べて細菌の薬剤感受性を見て抗生物質を組み合わせたりして処方。喉の炎症はアデノウイルス感染の可能性も。単なる風邪なら薬を出さないで温かくして湿度を高くして消化のいい物を食べて休んでください、が本当の医者。(永倉貢一)
従来型の健康への教育は「タバコを吸うな、酒を控えろ」。現在的なそれは「あなたの好きなことを一生懸命やってください。そうすれば健康になりますよ」。
自分自身の対話が健康づくり。…しなければならない、ではなく、自分のやりたいことのなかで身体を動かす、知的刺激を受ける、対人関係を持つ。仕事以外の自分を持っていること。(辻一郎)
discoveryチャンネルを観ながら飯島裕一編著『健康不安社会を生きる』岩波新書を読もう。(ぼくのも収録。)
健康を追えば追うほど健康不安が生まれる。不安から健康食品、運動法、様々な民間療法に逃避。不安は安心には変わらない。新情報が次々に。それまでの健康法は古びたものに。結局いつまでも安心できない。
ドナルドハンプトンDOエリー
やりたいことを実現させるために健康を。異常のない健康は一つの手段で目的ではない。とたえ健康に悪いといわれるものでも自分が捨てたくないものがあればそれでいい。健康とは誰かに認定して貰うものではなく自らが決めるもの。(上杉正幸)
フードファディズム(食べ物や栄養が健康・病気に与える影響を過大に信奉・評価すること)。いい加減な食情報で右往左往。1.TVの健康情報娯楽番組で流行になるもの。2.量を抜きに効能や悪影響を一般化。3.食品への期待や不安の扇動(例:自然・天然、植物性はよい)。
フードファディズムという概念が広がれば食品・飲料水業界、健康食品業界などに都合が悪い人達が出てくる。正面切って取り上げるマスメディアが少ないのが現状。
健康にいい、手っ取り早く痩せられる等の食情報に警戒感を持たないのが問題。大丈夫なの?肝臓痛めない?という当たり前の警戒感。万能的な食べ物も有毒物のような食べ物も基本的にはない。健康ビジネスに踊らされる人々。
彼らのコックを表示したい男性
フードファディズムが蔓延。メディアリテラシーへの関心が薄く、論理的な思考を嫌う人が多い。健康ビジネスが手っ取り早い方法があるなどと錯覚させる。暗示やインチキでしかない。(高橋久仁子)
多くの情報から「必要に見合った確かさを持ったもの」を見分けるためにはまず疑ってみて一定の根拠があるものを受け入れるという思考トレーニングが必要。個々の体験談は科学的な証拠にはならない。しかし事例は訴求力があるので宣伝によく使われる。(伊勢田哲治)
「メディア仕掛けの健康」はメディアと受け手は共犯関係。受け手にも宣伝に振り回される人達だけでなく民間療法やサプリに主体性、能動性を発揮する場としている人達がいる。これらを動かしているのが健康言説。
TVでくり返しながされる情報の量は多いがかなりの部分は同じ事のくり返し。内容的には情報過多ではない。プロポリスをめぐる言説を研究したことがあり20冊ほど読んだが内容はほとんど変わらない。どこかで発表されたものを引用した情報が循環しているだけ。(野村一夫)
水については『水はなんにも知らないよ』ディスカヴァー携書でニセ科学商品を検討したので健康やダイエット関連を例にして科学センスを育てるような本を書きたいと思っている。この前K社編集者とそんな話に。その編集者のツレさんでも読む気になるものという要望だった。
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